北九州市八幡東区宮の町にある蓮の寺、浄土真宗本願寺派 廣照山 慈光寺の光慈くんのブログです。

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今年最初の常例法座

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 今年も続けますヨ 常例法座

昨年好評のうちに終了した落語の中の仏教。

年末にはNHKにて

落語でブッダ の放映がはじまりました。

そこで・・・

今回は

釈徹宗師 ご推薦の

古典落語 猿後家 

みなさんと堪能することに。

(演目のあらすじは 下記のサイト参照してください)

↓↓↓

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8C%BF%E5%BE%8C%E5%AE%B6

釈師によれば

仏教ほど言葉に対して慎重な姿勢をもった宗教はないとか。

そのことが今回のテーマ。

笑福亭たま さんの 猿後家のジェスチャーもお見事でしたし、

 

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会場となった 大阪壽光寺のご住職の節談説教も聞き応えがありましたネ。

 

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人間の行為を三つに分けて考える仏教。

身の行為と口の行為、つまり言葉、

そして意 心の行為の三つにわけて考えたのです。

その中でも

身三 口四 意三 といって

口の行いを身や意より多く採用した仏教。

それほど

言葉のすばらしさ・怖さを

お釈迦様は熟知されておられたのでしょう。

そのことを釈師は

十善戒 で説明してくれました。

 

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十の中の四つが

口の行為、そう言葉に関すること。

 

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言葉は

ほっといたら暴れ出す。

だから調えることの重要性をお釈迦様は説かれたとのこと。

古き経典 スッタニパータ の言葉を最後に紹介してくれました。

 

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「人は口の中に斧を持って生まれてくる」

そういえばさっき

坊守に(ことばの)斧をふるってしまいました~

懲りない住職です (^_^;)

~休憩をはさんで~

三月に小倉組の講演会でお呼びする

やなせ なな さんのドキュメントを鑑賞。

Eテレで昨年放映されたものです。

 

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番組名は グラン・ジュテ

30代の輝いている女性にスポットを当て、

生き方やターニングポイントに迫る番組。

「グラン・ジュテ」とはバレエ用語で「跳躍」を意味し、

視聴者へ新たな一歩を踏み出すヒントを伝える内容。

 

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「歌う尼さん」として全国を回り、

人々の心を癒やすコンサート活動を行っている、やなせななさん。

20代の頃は、僧侶の道と向き合えずに、音楽に没頭。

CDデビューを果たすものの全く売れず、

その後、闘病生活・事務所の閉鎖と

度重なる困難に直面し、失意の日々を送った。

そして心の痛みを知った彼女は、やがて寺の本堂で歌うようになり…。

という内容でした・・・。

常例参拝の皆さんも感動したご様子で

3月4日の彼女のコンサートには

是非行きたいと

用意したチケット25枚はすべて完売。

彼女の魅力は ここでも爆発!

三月が楽しみにです。

(小倉男女共同参画センタームーブにて午後2時より

入場券500円。小倉組浄土真宗各寺院で配布中)希望はお寺まで連絡どうそ。

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落語の中の仏教 最終回

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今年の常例のテーマは落語。

宗教学者で浄土真宗の僧侶でもある

釈徹宗氏 に刺激されて

挑戦してきました。

九回目で一応の締め。

やはりトリはこの方しかおりまっせん。

人間国宝 桂米朝

演目はもちろん 百年目

 

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師匠六十代の高座を

ご門徒と鑑賞。

スキのない、しかし

リラックスして聞ける高座。

参拝者から

さすが!の声も。

百年目は

ご存じ 大阪 船場の商家が舞台。

近江商人が

御堂の鐘の聞こえる場所で

商売がしたいと集った場所が

この船場。

いまでも

南御堂 のとなりには

浄土真宗門徒で近江商人の

伊藤忠兵衛が創業した

伊藤忠商事の会館があるそうです。

なんといっても

この落語で

有名な話は 赤栴檀と南縁草。

 

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一軒の主を旦那という訳は、天竺(てんじく)の
赤栴檀 と 南縁草 の関係から来たと。
素晴らしい赤栴檀の根元に、

南縁草という汚い草が生えていた。
これを見て、この草を取り去れば

より赤栴檀が、引き立つに違い無いと思い、

そうしたところ、

一晩のうちに赤栴檀が枯れてしまった。

調べて見ると、

栴檀は南縁草を肥やしにし、

南縁草は栴檀からの露で育っていた事が分かった。

栴檀が育つと、南縁草も育つ。

持ちつ持たれつ

栴檀の「だん」と

南縁草の「なん」を取って「だんなん」。
そこから、「旦那」になったというのです。

大店の主人は、番頭に、自分と お前も

栴檀と南縁草だ。

自分も露を、お前に下している。

またお前も私を養ってくれている。

そして店では、

今度はお前が栴檀で、店の者が南縁草だと。

店の南縁草にも少し露を降ろしてやってくれと。

実際は旦那=檀那。

サンスクリット語のダーナの音写が正解。

ダーナは

「与える」、「贈る」という意味で

「布施」とも漢訳されています。

それはそれとして、

この落語の説明は、

語源的には、間違いなんでしょうが、

なんだかいいですね~

最後に演目について。

 

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この言い回し。

慣用句となっております。

盲亀の浮木 も

優曇華の華 

出拠は仏典。

このことを味わって

今回の講座は一応終了。

ところで

はからずも

NHK Eテレ で

今月から 落語でブッダ 第二弾が放送開始しました。

総代さんが

「住職の企画をNHKがぱくった!」

とおっしゃってましたが

事実は 釈先生の手法を

住職がパクったのでした。

こちらもどうぞ ご覧ください。

 

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恒例の誕生会も実施。

今回は男性二人。

Iさん Nさん

おめでとうございます~

 

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今年の誕生プレゼントは

光慈くんのマグカップ でした

 

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12月はお休みですから

今回で終了。

来年のプレゼント企画。

いま 悩んでいます~ (-_-)

 

おっと この場をかりて御礼も一言

一年間常例の開始を知らせる

喚鐘をたたいてくださった

S総代さん

有り難うございました。

 

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第八回落語の中の仏教

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今年の常例法座は

落語を題材にして仏教を学ぼうという企み。

八回目となる「落語の中の仏教」。

今回は

江戸落語と上方落語

の聞き比べ。

共通する演目名は「問答」。

 

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本家は江戸落語「こんにゃく問答」

それを上方が取り入れて「餅屋問答」に。

関東はこんにゃくの産地。

特に群馬県は突出しているそうです。

a-003aこんにゃく芋

 

関西では蒟蒻屋というものはほとんど存在せず。

だから上方にうつったら

落語にもよく登場する餅をキーワードに

餅屋問答に変更したとか。

今回はまずは 上方の餅屋問答から鑑賞することに。

予備知識なしていきなり見てもらおうという方法をとりました。

 

a-003桂出丸

 

演者は桂ざこばの弟子 桂出丸

見終わった後、

落語の中に登場する仏教の世界を解説。

まずは問答。

一般の人には問答という言葉はなじみが薄いはず。

a-007禅問答

禅問答という修行があったことを解説。

落語に出てくる問答に

a-008松風

さて松の木か風か、音をたてている正体は如何?

なんていう問答がでてきますが・・・。

 日常の私たちの思考回路を否定する方向へともっていこうとする問答。

分別と無分別のお説法ということを紹介。

有名なのは

a-009隻手音声

片手で音を出せ!というやつ。

そういえば京都で仏教を学んだ頃、

先生がこんなことおっしゃっていました

座って走れ! 黙ってしゃべろ!

さてみなさんだったらどうする?と。

まさに 日常の思考体系を揺さぶる

禅問答ですな~。

今回の蒟蒻問答は禅寺が舞台。

禅宗のお寺の山門には戒壇石というものが立っているらしい。

 

a-010戒壇石

 

この石に刻まれた文字

 

a-011葷酒

 

葷とはニラとかニンニクなどの野菜のこと。

においがきついもの。

それが精力剤になるので

仏道修行にふさわしくないから

お断りということらしい。

お酒はもちろん修行には御法度。

そんな中で

お酒のことを「般若湯」という言葉でごまかして

楽しんでいた僧侶の悪智恵は見事ですけど・・・。

この落語には

十方世界、五戒、弥陀三尊などの専門用語も登場。

 

a-014十方世界

a-015五戒

 

a-016弥陀三尊

 

同じ三尊でもいろいろあります~ ということも説明。

 

a-018釈迦三尊

 

a-017薬師三尊

 

そんな解説が終了してから 茶菓タイム。

そして本家の蒟蒻問答を鑑賞。

今回の演者は三遊亭小遊三師匠

 

a-004小遊三

 

笑点でおなじみの方。

 

a-005笑点

江戸と上方の違いも楽しみながら

禅問答ネタの古典落語を堪能した仏縁となりました (^^)

最後に恒例の誕生会

今月はお二方。

総代の Z氏 と 婦人会役員の Kさん

坊守から記念品を贈呈して 会座を閉じました。

 

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記念品はもちろん 「光慈くんマグカップ」

 

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来月がこの企画の最終回。是非ご参加くださ~い <(_ _)>

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