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五月常例法座「山号寺号」

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第四回「落語の中の仏教」

今回の古典落語は「山号寺号」です。

お寺には山号というものがつきもの。

それをネタにつくられた古典落語。

今回の演者は 柳亭市馬 師匠。

a-003柳亭市馬

落語家初の人間国宝・柳家小さんの弟子。

いま落語協会副会長の地位にある実力者です。

師匠によれば

落語の世界では

「一に落ち、二には弁舌、三に仕方」というそうです。

その「落ち」にも様々な種類があるとか。

地口落ち、いわゆる言葉遊びの落ち。

古典落語では「錦の袈裟」が代表。

今朝は帰さぬ いや袈裟は返して~ という奴です。

山号寺号は 拍子落ち という部類だそうです。

調子よく話が進んで終わるカテゴリー。

さて、ネタバレですが 山号寺号のさげはこうなっております…。

さんざん金をまきあげられた若旦那。

「一目散 随徳寺」

太鼓持ちが

「南無三 仕損じ」。

(そこまでの流れは実際に見ていただいて……)

随徳寺という言い回しや、南無三宝のなど、

モロに仏教テイスト炸裂ですね~。

今回はこの落語から

「山号」を通じて 仏教 を味わってみました。

まずは 自坊の慈光寺。

ご参詣の皆さんにお尋ねを?

慈光寺の山号は何?

「こうしょうざん」…

お見事。そうです。廣照山慈光寺が正解。

さすが篤信者?ぞろいの慈光寺門徒。

では本願寺の山号は?何 ~ (-_-)

 

a-009本願寺の山号は?

 数人からご返事が…。リュウコク山でしょうか?

お見事!!!!

では リュウコクっていう名前の由来はご存じ??

さすがにこれには無返答のみなさん。

 実は 親鸞様が荼毘にふされた場所である東山の「おおたに」。

漢字で表記すると こうなります。

 

a-011りゅうこく 

 

この字を分解して「龍谷」とし、それを本願寺の山号に用いたとか。

 さて、山号について。

もともと中国に仏教が伝わってから 山号という概念が生まれたそうです。

その中でも特に有名なのは 五台山

 

a-014a五台山地図

 

その五台山から

日本 天台座主第三世 円仁 が 

後善導とまでいわれた

高徳の「法照禅師」の「五会念仏」を日本に伝えたのは有名な話。

法照禅師は親鸞さまも大切におもっておられたお方の一人です。

常例法座後半は、

本願寺に伝わる「五会念仏作法」の中から

「念仏」を 声明という形で

お聞きいただいくことにしました。

(但し、慈光寺住職の声明力は限りなく微弱…)

千年以上前に 山号の原点となった「五台山」から伝わった「五会念仏」。

慈覚大師円仁 師のご苦労なければ 

    本日の「山号寺号」の落語も聞けなかったのです~。

しばし悠久の時間の流れの中で 落語を見直すことのできた今回の仏縁となりました。

 

a-018音階

 

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